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無電極ランプとは
電極(フィラメント)が無い、現在、地球上にある人工照明の中で、最も長寿命な照明。
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無電極ランプは正式には無電極放電ランプという名称の照明です。
その名の通り電極(フィラメント)が無い照明であり、照明の寿命である電極の劣化がないことから、圧倒的な長寿命を実現し、現在地球上にある人工照明の中で最も長寿命と言われています。
今では長寿命な照明の代名詞と言われるLED照明ですが、一般的な製品の定格寿命※1は40,000時間程度になっています。
無電極ランプは一般的に60,000時間~100,000時間(定格寿命)の長寿命であり、実際に設置後100,000時間以上点灯している製品も稀ではありません。
無電極ランプもLED照明と同様に定格寿命で切れることはなく、定格寿命後も点灯を続けます。
LED照明が実際に不点灯となる寿命はLED素子の劣化による寿命であることに対し、無電極ランプの実際の寿命は安定器の劣化により安定器が故障することで不点灯になります。 (無電極ランプの発光部(ランプ部)には劣化する部品が無いため、ランプを原因とした不点灯(球切れ)は、ほとんどありません)※1 LEDの寿命は、(社)日本照明器具工業会 技術資料134「白色LED照明器具性能要求事項」で「一般用照明器具の光源として使用する場合のLEDの寿命は、全光束が初期全光束の70%、または光度が初期光度の70%に低下するまでの時間とする」と定義されています。
無電極ランプの定格寿命についてはLEDのような規格による定格寿命の設定はありませんが、一般的にLEDと同様の規格で定格寿命を出しています。close
阪九機械ネクサスの取扱商品
無電極ランプ(MUDENジャー)
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無電極ランプの発光原理
蛍光灯の電極にあたるコイルに高周波電流を流すことで、紫外線が放射され、発光します。
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無電極ランプは従来の蛍光灯と同様に、蛍光体を内壁に塗布したガラス管内に、希ガス及び微量の水銀をアマルガムとして封入し、蛍光灯の電極にあたるコイルに高周波電流を流すことにより、フェライトコアに磁界を発生させ、この磁界によりランプ内に電界が発生します。
この電界で放出された電子が水銀粒子に衝突し紫外線が放射され、この紫外線がランプ管内に塗布された蛍光体に衝突し、可視光に変換され発光します。
従来の照明は電子を放電するフィラメントや電極が必要でしたが、電極を電磁波に置き換えることで電極が不要となります。
そのため、電極の寿命に左右されないことから、従来の照明と比べて飛躍的に寿命が長くなりました。close
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無電極ランプの特徴(1)
水銀灯に比べ電気料金が約3分の1。驚きの超長寿命。瞬時に点灯。
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無電極ランプの消費電力は同じ明るさの水銀灯の約1/3程度。400Wの水銀灯を150Wの無電極ランプで代替えできます。(62.5% OFF)
電気代を大幅にカットして省エネ、節電に役立ちます。
水銀灯400W → 無電極ランプ150~200W
水銀灯700W → 無電極ランプ200~250W
水銀灯1000W → 無電極ランプ300W
水銀灯の平均的な寿命12,000時間に対して無電極ランプは驚異の100,000時間!!
高天井など交換が困難な場所への設置は大きなメリットが得られます。
水銀灯は初回点灯に5分、一度消すと次の再点灯まで5〜10分ほど待たなければなりせんが、無電極ランプは瞬時点灯なので、瞬間停電などの場合でもすぐに点灯するから非常用照明としても安心です。また、こまめな電源ON/OFFができるので節電にも効果大。
初期点灯時の照度は安定時の50~70%で、1~3分程度で100%照度になります。
周囲の環境温度により変動しますが、寒いと初期の照度が低く、安定までの時間が伸びます。close
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無電極ランプの特徴(2)
低発熱だから環境に優しく、目にも優しい光。虫を寄せ付けにくい低誘虫性の照明です。
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水銀灯の発熱温度は約300℃
夏場にはエアコンを強くしても部屋が冷えない・・・ということも。
無電極ランプは80〜90℃と低発熱なので、夏場のクーラーの効きも良く、空調にかかる電気代の節約にも役立ちます。
無電極ランプの大きな特徴は、LEDやメタルハライドランプなどの照明と比べて大幅にギラツキやまぶしさが少なく目に優しい明りです。発光するランプを直視できるほどの明りですが、計測する数値以上に部屋全体が明るく感じます。ただし、照度計での計測では数値が低く出てしまう傾向があります。
また、演色性が高いため、太陽光の下のように色がハッキリと見えます。
目が疲れにくいので作業性の向上が期待できるほか、色がキレイに見えるので展示物や商品の照明としても活躍しています。
光に集まる特性を持った虫は、日没後の照明が点灯すると人間には見えない紫外線を感知して集まってきます。
無電極ランプはLEDと同様に、虫の目に明りとして見える波長が少ないので虫を寄せ付けにくい明りですので、誘虫対策には非常に効果的です。
街灯や室内灯としても虫が寄ってこないメリットは大きいですが、さらに紫外線がほとんど出ないことは、長時間光の当たる商品の色焼け防止にもなります。close
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なぜ今無電極ランプ?
現在の高天井用照明(水銀灯)は、2020年、条約により、製造・輸入が禁止されます。
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現在日本の高天井用照明は、消費電力の大きな水銀灯(主に400W~700W)が2,000万灯以上使用されていますが2020年、水銀灯規制(水俣条約)により、水銀灯の製造・輸入が禁止されます。
一方無電極ランプは、工場・倉庫などの高天井照明や街灯・道路灯・看板灯など、中規模~大規模の照明として使用されており、省電力、長寿命で水銀灯に代わる高天井用照明として注目を集めています。
水銀灯市場が無電極ランプ(150W)に代われば、原子力発電所5基~6基分の電力削減が可能と言われています。 私共は省電力・省資源・低水銀化に向け、人に、企業に、環境に貢献することをミッションに掲げています。close
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無電極ランプの設置場所
天井が高い、LEDランプのちらつきを抑えたい、製品の色をはっきり見たい、目の疲労を抑えたい場所。
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こんなお悩みにお応えします!
- 天井が高く、照明メンテナンスコストがかかる
- 電気代が高く、照明節電が切実
- メタハラやLEDランプの眩しさ(チラツキ)が気になる
- 生産製品の色をはっきり区別したい
- 作業者の目の疲労を最小限に抑えたい
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明りの特徴と影の影響
一般的なLED照明と比べ、無電極ランプは明かりが空間全体にムラなく優しく広がります。
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LED照明の光は直進性の強い特性があるのでランプ直下の照度が高い。
空間照度の向上と照射面に対して均一な明かりの広がりがある。- LED照明と比べ光が柔らかいので、作業時に自分の手や頭の影による「手暗がり」状態が起こりづらいです
- LED照明は光線が強く、物の色が白飛びしてしまいますが、無電極ランプは自然な色合いが再現されます
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明りの種類による問題点
明りにも適材適所があります。導入した場所に適した明りかどうかをよくご検討下さい。
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これまで多くの現場にLED照明や無電極ランプを導入していますが、同業他社とも意見交換をする中で様々な問題点があることに気づかされました。ここではそのいくつかを紹介します。
LED照明を導入した工場の社長の後悔
導入後は電気代も明らかに下がり、現場も明るく感じるようになったが、導入直後からなぜか生産率が低下している。現場の作業員から「こんな光の下で仕事をしていると目も頭も痛くなります。できれば元の明りに戻してほしい」という意見がずいぶん上がってきたそうです。
LED照明を導入した倉庫にて
業者の勧めで400Wの水銀灯を80WのLED照明に替えたところ、デモ機と照度シミュレーションにて確認した明るさと実際とでは随分違いがあり、暗くなってしまった。照度計で照明直下で計測すると高い数値になるが、照明直下から外れると途端に暗く感じる。床面はスポットライトのようにムラのある明るさで、空間は非常に暗さを感じるため補助灯を設置して対応した。
LED照明を導入した自動車整備工場にて
天井に設置したLED照明は確かに明るいが、ボンネットを覗き込むと自分の頭や手の影で非常に作業しづらい。水銀灯の方が作業しやすかった。
無電極ランプを
ゴルフ練習場に導入したかったがゴルフ練習場の大型出力の水銀灯の代替として無電極ランプを導入したいと思いテスト設置したが無電極ランプは打席周辺は全体的に明るくなるものの、遠くまで明りが届かず暗くなり断念した。
明りにも適材適所があります。
導入した場所に適した明りか
どうかをよくご検討下さい。close
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無電極ランプの導入まで
打ち合わせから、設置工事までを簡単にご説明いたします。
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製品ラインナップ
阪九機械ネクサスの無電極ランプ「MUDENジャー」の、 現在の取扱商品を紹介いたします。
MDI-P150K・P200K・P250K MDI-P300K
MDI-FA100K・FA150K
MDI-FB200K・FB300K
MDI-FC150K・FC200K
安全に関する注意事項
- 施工は取扱説明書に基づいて行ってください。
- 取付工事は必ず電気工事業者(有資格者)が行ってください。
- 天井吊り下げ、固定器具はタイプにより異なりますので、設置に際しては器具の落下がないように充分な固定をお願いいたします。
- 器具の取付けや電源接続時は必ず電源がOFFの状態で行ってください。
禁止事項
- 器具の改造は絶対に行わないでください。火災、感電、落下の恐れがあります。
- 振動や衝撃の多い場所、腐食性ガスや可燃性ガスの発生する場所、可燃性が近接する場所、粉塵が多い場所での使用は避けてください。